こんにちは。設計の田口です。
すっかり秋らしくなってきましたね。
実家も栗を作っていまして、栗料理三昧のこの頃です。
贅沢な話ですが、たまに食べるから感動するって有りますよね。。
さて、先日ようやく今年の7月に岐阜市にオープンした
「みんなの森 ぎふメディアコスモス」へ行くことが出来ましたので、ちょこっと紹介させて頂きます。
(カメラを忘れて携帯で撮影した為写真が少ないです。ぜひ興味があれば行ってみてください。)
岐阜大学医学部の跡地に計画された、「つかさのまち夢プロジェクト」の第一期として整備され、
岐阜市立中央図書館、市民活動交流センター、展示ギャラリー等からなる複合施設の
「みんなの森ぎふメディアコスモス」、市民広場の「みんなの広場カオカオ」、
並木道の「せせらぎの並木テニテオ」らから出来ています。
つかさのまち。。。なんて言うので勝手に親近感を抱いています。
さて、本題のメディアコスモスについてです。
設計は建築のノーベル賞と言われるプリツカー賞も受賞している眼鏡が素敵な伊東豊雄さん。
ざっくりと1階が交流センターや展示ギャラリーで2階が図書館という構成になっています。
構造は、1階から2階の床までが鉄筋コンクリート造(RC造)、外壁は鉄骨柱と鋼板耐震壁、
2階の柱は鉄骨造です。
そして、建物全体を覆う屋根は木造格子屋根といい、木造構造です。
薄い木材を何枚もミルフィーユの様に重ねて格子状にして、建物の特徴であるウネウネと
波打った形状を作り出しています。
実は、この屋根に使われている木材、岐阜県産材なんですが、なんと「東濃桧」なんです!
私達が作っている家と同じ東濃桧を使っているんです。なんか嬉しくなります。
2階の図書館の空間は、屋根材の格子状の木材が室内に露出しているので、桧の良い
匂いがふんだんに漂っています。
見た目の解放感や、細部まで設計された本棚などの高さや視線の誘導もありますが、
木の優しい色合いや、何よりこの匂いがとってもリラックスできる空間にしているなと
感じました。
改めて、桧の匂いいいですよ。
そして、この建物のもう一つの特徴であるグローブと呼ばれる大きなカゴです。
大きなのお椀状のカゴ(グローブ)が屋根から下向きにいくつか吊るされています。
グローブの下は読書や勉強のスペースになっていて、
ワンフロア大きな空間の中に「居場所」を絶妙に作り出しています。
グローブには建物全体の換気や天井からの太陽光の拡散といった機能がある様ですが
見た目もかわいらしく、機能以上の効果を感じました。
書き出すと取り留めのない話になってしまいますので
この辺りでおしまいにしておきます。
ぜひ岐阜市へ行くことがあれば寄ってみてください。
自分の住む町にもこんな施設があれば良いなと感じます。
公共施設というとコンクリートで冷たいイメージが多いと思います。
国も大きな建築物に木を使っていきましょうといった政策を打ち出しています。
今後こういった木を使った建物も増えていくと期待しています。
そして、私達が造る木造住宅と同じように、
木の匂いがすると思うととってもワクワクしてきます。