クリナップさんの工場見学と津波被害地をめぐって・・・
倉野義和です。
先週、クリナップさんのお招きで、福島県いわき市の工場見学と、その近くでの津波
被害地をはじめて視察して参りましたので、その報告をさせて頂きます。
初日は、クリナップさんのいわき市にある3つの工場をじっくり見学させて頂きました。
その工場内は撮影禁止でしたので、皆さんにお見せできないのは残念ですが、おもて
なしの心と、とても精度の高い品質と管理に加え、物作りに対する創業者の想いを受
継いだ手作りの精神が感じられ、とても勉強になりました。
想いをかたちにする点では、当社と通じる共通点が多々ありましたので、今後の取組
みに繋げられたらと思います。
その日は、映画「フラガール」で有名になりました「スパリゾートハワイアンズ」に
宿泊して、懇親会とフラダンスショーを堪能しました。
映画を見られた方はご存知と思いますが、この施設は、炭鉱閉鎖の危機と大量従業員
解雇に直面した中で、新しい雇用の創造の為につくられました。
3年前の津波被害で建物は大きな被害を受けたそうですが、皆さん力を合わせ早い段
階で、再開できた事を聞くと、人として企業人として前向きなエネルギーを受け取り
ました。
ちなみに、クリナップさんがこのいわき市で工場を作ったきっかけは、当時炭鉱労働
者さん達の大量解雇を知った創業者が少しでも雇用を作ろうと思い立ったと聞きました。
これも、企業の責任と存在を感じさせられるエピソードとして感銘しました。
その夜は、そんな話題を肴に深夜まで語り合いました・・・
さて、翌日はもう一つの工場見学でステンレスの特殊加工の技術を学んだ後、塩屋崎
の津波被害地の視察に連れて行ってもらいました。
新聞やテレビで見るのと、直接見るのとは全く異なり、その悲惨さは言葉に出来ない
ほどでした。
特に福島県は、原発の関係で復興が大幅に遅れ、この地域ではまだ数件の家しか建っ
ていませんでした。
それどころか、被害の建物も手付かずで、黒い住宅は我々に何かを訴えているかに思
えました。
海辺の避難用塔の数メートル上まで津波が押し寄せたそうですので、避難できたとし
ても、ひとたまりもありません。
中学校も良く見ると、校舎も体育館も中はぐちゃぐちゃのままで、垂幕も当時のまま
だそうです。
今では平坦な広く見える敷地は、住宅が密集していた場所で、全てが飲込まれてしま
いました。
私達は、中部地方で生活していますので、3年経ってすでに復興が進み終息したかに
感じていましたが、それはまだほんの一部である事を知りました。
今、この現状を目の当たりにして、私たちに何が出来るのか?を考えました。
現地の方は、福島に来て頂くことが復興には一番だと聞きましたが、度々この地を訪
れることは、実際出来そうにありません。
遠くに居ても出来る事は、出来る限りこの地域の産物を使ったり購入したりすること
かな?と感じています。
スーパーやデパートや酒屋さんで何か購入する時には、気をつけて産地を確認し、何
か一品でも、被害地の商品を購入したいと思います。
このブログをご覧になった方も、共感頂けましたら、少しでもご協力をお願いします。
勿論、機会があれば是非現地を見に行って下さい。
最後になりましたが、こんな機会を与えて頂いた、クリナップの皆さんに感謝いたし
ます。
以上、長々となりましたが、私からの報告とお願いでした。